わかった!資産承継をオーダーメイドで実現する家族信託

家族信託を中心としての相続対策支援について誰でも分かるように解説します

家族信託で何の財産を信託すべきか

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 さて、家族信託を開始するにあたってよく聞かれるのが、様々な財産がある中で何を信託したらいいのでしょうか?という質問です。

 家族信託は遺言書のように「全ての財産を信託する」ということができません。そのため何の財産を信託したらいいのか、というのを考える必要があります。

では、どのような財産を信託財産としたらいいのでしょうか。

家族信託で何の財産を信託すべきなのか

 何の財産を信託したらいいのかを考えるポイントは、何の為に託したいのか?(目的)を考えるところからスタートすることになります。この点については、専門家の意見を参考にすることも大事ですが、やはり目的に沿うにはどの財産を信託し、誰に託すのが適切なのかという委託者ご自身の考えが大きな部分を占めることになります。

何の為に託したいのか?

 家族信託で何を信託財産とするのかを判断する上で重要なのが、「何の為に託すのか」つまり「目的」です。

不動産の積極的な利活用を主たる目的とする信託

 不動産の積極的な利活用を主たる目的とする信託であれば、利活用する可能性のある不動産やそれに相応な金銭を信託することになります。

 

委託者の方やその配偶者の安心した生活を目的とする信託

 委託者の方やその配偶者の安心した生活を目的とするのであれば、居住している不動産を信託財産とすることになります。

 

一定の家産を末代まで承継することを目的とする信託

 母屋などの先代から代々引継がれてきている財産を末代に渡って承継することを目的とする信託であればそれらの財産を信託財産とすることになります。

 

 上記の例は、ほんの一例です。いずれにせよ信託の目的に沿った財産を選択することが必要です。なお、不動産を信託する場合、固定資産税などの固定費が必要となりますので一定の金銭も信託することになります。その際の金額については、不動産の固定資産税額や、築年数などに応じて修繕費を見込むなどのによって定めなければなりません。

 

以下、関連記事です。

 家族信託の目的の重要性はお分かり頂けたと思いますが、「家族信託を組成するにあたって注意点はないの?」というご質問も多いので、こちらの記事で解説しました。より深い信託目的についても補足しましたので、合わせてお読み頂けるとご理解が深まると思います。

munehisa0721.hatenablog.jp

 

 家族信託は主に5つのパターンがあります。パターンを把握することにより、よりご自身の家庭に合っている制度なのか、合っていない制度なのかご判断頂き易くする記事を記載したので、「私の家庭は信託のパターンに当てはまるのかな?」と疑問に思われる方は合わせてお読みください。

munehisa0721.hatenablog.jp

 

 「家族信託の制度が良いのは理解出来たけど、どのくらいかかるの?」と質問されることがあります。今回は、よく家族信託と比較される成年後見制度との費用を比較しました。家族信託に掛かる費用を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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