むしろ書かない方がいい?! なるべく避けるべき遺言の内容とは?
みなさんこんばんは、6月に入りかなり暑くなってきたように感じます。
特にうちの犬が舌を出して息をするようになりました。日中相当暑いんだろうな、と案じています。
夏はもうすぐそこまで来ていますね。
さて、少子高齢化、価値観の多様化によって家族の在り方も様々になってきました。それに伴い、遺言書を書いておく必要性が高いケースが相対的に増えてきたように感じます。
盛んに世間でも遺言書を書いておくべきだ、言われています。
では、どのような内容でもいいから遺しておけばいいのでしょうか。
もちろんそんなことはありません。
逆に遺言書があることによって揉めてしまうというケースも散見されます。
今回はそのようなケースを紹介し、避けるべき遺言書の文言を紹介します。
なるべく避けるべき遺言の内容とは?
避けるべき遺言書の文言について以下の3点が考えられます。
1.一部の財産のみについて記載している遺言書
一部の財産のみについて記載されている遺言書があれば揉めるケースが多いです。
なぜなら、遺言書に記載されていない財産は原則通り遺産分割となりますので、このような場合、そもそも遺言書の内容に納得がいかない相続人がいれば、遺産分割協議が紛糾する可能性が高まるからです。特別な理由がない限り、やはり遺言書は全ての財産について記載すべきです。
なお、仮に一部の財産についてのみ記載した場合、「その余の財産については全て甲野太郎に相続させる。」など包括条項を定めておくと良いでしょう。
2.相続分の割合を指定する遺言書
相続分の割合を指定する遺言書とは、例えば、「妻に2分の1、長男に4分の1、長女に4分の1を相続させる」というような内容のものを指します。
このように割合のみを指定すると、具体的にいったい何を割合に応じて相続すべきなのかが分からず、結局相続人間で具体的に割合に応じて財産の分け方を決めることになります。これでは、いったい誰が何をその割合に応じて相続するのかを決定する過程で揉める可能性が出てきてしまいます。
3.不動産を共有とする内容の遺言書
不動産を相続する際に共有とする内容の遺言書を書いた場合も揉める可能性が高いです。管理、処分する際に足並みを揃えることが必要になりますので、管理方法や売却代金などで揉めてしまうことが高まってしまいます。
やはり、不動産は原則的には単独で相続するべきです。
以下、関連記事です。
相続相談会で「この様な場合は、遺言書を作成されることをお勧め致します。」とお答えしている事例をまとめました。将来、遺言書をお考えの方、又は興味がある方はこちらの記事を合わせてお読みください。
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